独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。




声を出そうにも、うまく出てこなくて力にも逆らえなくてついてくことしかできない。


「なあ、俺が先でいいよなー?」

「別に。お好きにどーぞ」


「お前あんま興味ねーの?」

「いーや、あるけど。お前が譲らねーだろ」


「ははっ、んじゃ俺が愉しんだあとにお前にまわしてやるよ」


目の前を歩く2人の会話が怖くて怖くて聞いてられない。


わたし今からどうなっちゃうの、何されるの。


人とすれ違うけど、とても助けてくれそうな人はいなくて。


男の人、2人組にどこか連れて行かれるってあからさまにわかるのに、誰も声をかけてくれないし、こっちを見ようともしない。



歩いてすぐ。


「おっ、ここいい部屋空いてんじゃん」


あきらかに入っちゃいけないところ。

こんなところ連れ込まれたらぜったい逃げられない。


さっきまで幸花ちゃんと2人で楽しんでいたのに。

ほんの数分で、こんなことに巻き込まれるなんて。