「……んー、たぶん香水つけてるからかもね」
「えっ、瑞月くん香水つけてるの!?」
何年もずっと一緒にいたのに全然気づかなかったよ!?
だっていつも自然な感じでふわっと匂いがするから、柔軟剤か何かの匂いかと思ってたのに。
「つけてるよ。ってか、今さら気づいたの?」
「う、うん」
そっかそっか。
なんか香水って大人なアイテムって感じ。
「けっこー昔からつけてたのに」
「気に入ってるの?」
「まあね。ひよもつける?」
「えっ、いいの?」
すると、瑞月くんが急にリビングからいなくなって数分後。
おしゃれな透明の香水が入った瓶を持ってこちらにやってきた。
「ガッコー行く前につけてあげる」
今日1日だけでも、瑞月くんが普段まとってる匂いと同じものを使えるなんて幸せ…!とか思っちゃうわたしってどこまでも単純パラダイス。