リビングに通してもらってから。
「えっと、なんでわたしのお父さんには泊まってること内緒なの?」
なんとなく気になったから聞いてみた。
でも、瑞月くんはあんまり答えたがろうとしない。
「内緒にしないとダメだから」
「えぇ、よくわかんないよ」
「ひよは知らなくていいの。ってか、ちゃんとこの前買ってあげた部屋着持ってきた?」
うまいこと誤魔化されちゃった。
「も、持ってきたけど……!あんな可愛いのわたしには似合わないよ……!」
「なんで。ひよだから似合うと思って買ったのに」
「無理だよぉ……!あれは可愛い子が着たら似合うデザインのものだから!」
「何言ってんの、ひよ可愛いからいーじゃん」
「うぅ……」
「俺だけの前で見せてよ」
そんなねだるような瞳で見られたらやだって言えなくなっちゃうじゃん。
もともと瑞月くんには弱いから、なんでもホイホイ言うこと聞いちゃうけど。