瑞月くんが本気のときは、ひよって呼ばない。
身体をくるっと回されて、瑞月くんと向き合うかたち。
今の自分がどれだけ乱れて、瑞月くんの瞳に映ってるかなんて、気にしてる余裕は全然なくて。
「……他の男に譲る気とかないから」
「どう、して……?」
「……俺がひよのこと手放したくないのは、ひよがいちばんわかってんじゃないの?」
わかんないよ、そんなの。
手放したくないと思うのは、どういう対象だから?
幼なじみ?
恋愛対象?
前者だったら、幼なじみにそんな感情抱くのはおかしい話で。
後者だったら、どうして好きって2文字をくれないのかって話で。
わたしも矛盾が多いけど、瑞月くんだって矛盾だらけだよ。
モヤモヤがさらに膨れていくばかり。
「昼休みの男……あれなんなの。ひよもなんで俺以外の男とたのしそーにしてんの」

