お隣さんは裏アリ王子

「あ、ちょっと待って」


呼び止めると、少しだけ期待した表情をした奴が立ち止まった。


見た目は、山城に聞いた通り。


こいつが会長か、ちょうどいい。


2度と、こんなことが起きねーようにしねーとな。


「ファンクラブ、解散してよ。正直、迷惑なんだよね。だから、この場で解散のLINE入れて、グループLINEも解散してよ」


そう言うと、彼女は一瞬でも戸惑ったが俺の無言の圧に耐えきれず、メッセージを送信した。


グループLINEの解散を見届けてから、真奈のいる体育館倉庫へと向かった。


今までにないくらい、焦ってる。


なんでだ?


いや、そんなことぐらいわかる。


好きなんだ、俺の本性を受け入れてくれる真奈が。