しかも、会長は3年生の先輩って聞くし、会員数は同じ学年だからか2年が1番多いらしい。


全部、紗里奈が教えてくれた。


どうやって渡そう。


水瀬君から何も連絡がないってことは、学食がないこと、忘れてるはず。


そこまでついていって渡そう。


たぶん、そっちの方が見つからないはず。


渡し方を決めて満足しながら、お昼の時間を待った。


でも、そんな計画はすぐに吹き飛んだ。


「あ、佐倉さん、お弁当持ってきた?」


……なんで普通に言ってるの。


しかも表の方で。


「あ、うん。はい」


渡すと優しい貼り付けたような笑顔で去っていった。


ああ、視線が痛い。


「ねえあの子、水瀬君にお弁当渡したわよ」