新しい服、着ちゃおうかな。


そう思って、最近買った淡いピンク色のロングスカートを履く。


それに白のニットを合わせて、キャラメル色の薄手のコートを羽織った。


よし、オッケー!


鏡の前で少し笑うと丁寧に髪を梳かして圭の家に戻った。


「行くか」


「うん!」


笑うと、圭が少しだけ頰を赤らめた。


ふふっ、めずらしい。


嬉しくて、つい頰が緩む。


「何ニヤニヤしてんだよ」


ぷにっと頰をつままれる。


「いひゃい」


思わず言うと、意地悪な笑みを浮かべた圭は私の手をとって家を出た。


電車に乗って、あの頃とあの時と同じ道筋で水族館まで向かう。


「わあ!大きくなってる!」