「やだ。行かないで」


「真奈……。俺だって、限界なんだけど……。これ以上一緒のベッドにいたら、襲っちまう」


「……いいよ」


「は?」


圭が聞いてきたのに、そんなに驚かないでよ。


「いいよ。私、圭に襲われても」


「マジで?何されるかわかってんだろうな?覚悟、できてんだろうな?」


そんなに疑わなくてもいいじゃない、ちゃんとわかってるもん。


「うん」


その意思表示として、圭の唇に自分の唇を重ねる。


触れるだけの短いキス。


離れようとすると、圭は私の口内に舌を入れた。


「んん、ん……」


声が漏れると、そのキスはさらに激しくなる。


「はあ、はあ……」


やっと離してもらうと、圭にもう一度確認される。


「本当に、いいんだな?」


「うん。私の全部、圭にあげる」


そう言うと、圭の目の色が変わる。


甘い、甘い、時間が始まる。