「何って、その通りだよ。よかったね、より戻せて、今まで迷惑かけてごめん」


一息で言ってしまうと、私は立ち上がった。


「何自己完結してんだよ。より戻す?俺が七海の彼氏?2度と言うな」


怒りを含んだ声じゃない。


怒ってる。


「七海さんから聞いたの。付き合ってて、別れたのは不本意だったって」


「……」


何か、言ってよ。


否定でもなんでも、何か、言ってよ……。


「それがバレたのが原因で水瀬君は一人暮らし始めたんでしょ?でも、今では従兄妹なんて気にする必要ないんでしょ?」


水瀬君が答えるまで話し続けるつもりだった。


「だから、私のこと、邪魔だと思って、距離置いたのに……。なんで……」