「なあ、山城、どうしたんだ?」


紗里奈に聞こえないように水瀬君が耳元囁く。


「あとで話すね」


「はあ?」


自分だけが訳を知らないのが不服みたい。


「わかってよ……」


「じゃあ、水着見せる時間追加で」


さっきよりも低い声で囁かれて、全身が震える。


「はい……」


そんな言い方されたら、返事なんてひとつしかない。


水瀬君は、そんなに私の水着が見たいの……?


そんな訳ないか。


しばらく遊ぶと私たちは、家に帰ってきた。


紗里奈は、ラッシュガードを着る意味がなくなって最終的には水着で楽しそうに遊んでいた。


すっごい、楽しそうに。


そして、午前中散々遊んだ私たちは、午後荷物番をさせられた。