反省する。人の心に入る時は靴くらい脱ご。



そういえば、中学のころも同じようなことあったな。



素直に告られた翌日、俺は素直に……。


あ、思い出したらだめだ。心臓がめった刺しにされたみたいに痛みそう。



「はーーーー……」



このテンションだだ下がりの中、悠太はハイテンションで俺を誘った。


「理太も素直のバイト先いこうぜー!」



遠く離れた席に座る素直が、ぎくりと反応した気がする。



わかってるよ。俺は、素直にとって邪魔なんだろ。



「あーごめん、行きたいんだけど俺、部活見学の予定いれちゃった」


「そっか部活かー。そりゃしかたねーな」



たしかに、女子よりは男子の方が会話もさっぱりと適当だし、人間関係は楽なのかもしんないけど。



素直はすごくたのしそうだけど、たまに嘘つく罪悪感からなのか、窒息するんじゃないかってくらい息苦しそうにするじゃん。



だとしても、ほっとくのが思いやりなんだろうね。




見て見ぬふりして一日の活動を終え、部活見学に行って、その辺をぶらぶらしてから家に帰った。



玄関の鍵を開け、ドアを引く。


すると、