「え?」


「責任もって、俺が寂しい時ちゃんとそばに来て」


「あ、えぇ!?」


「約束できる?」


「……は、はい」



「いい子」



なんだか、言いくるめられてしまったみたいだけど。


「再婚するの……理太は反対だった?」


「べつに」



じゃあ……まぁ、いっか?



混乱しているうちに、ちゅ。と頬に一度キスが落ちてきた。



「んな! 何……!?」


「なんか寂しくてねー。キスさせてくれたら満たされるかも」


「はぁー!? 外国の人!?」



そのフットワークは日本製じゃない!



慣れたような優しい手つきに、丸め込まれるように。


「ちょ……、や……理太……」



あたしは、なぜか抵抗ができない。


魔法使い理太のしわざだ。


赤面するあたしなんて構わず、唇がどんどんと下に降りて行く。


いつの間にかひっくり返されていたあたしは、覆いかぶさる理太を見上げて、目を見開く。


「ねえ。素直ちゃんは、ほんと教育がなってないよね」




天井の電気の逆光になっている理太は、首をかしげて妖艶に笑った。



「……簡単に男の布団に入っちゃだめだと思うよ?」