きみのこと、極甘にいじめたい。


すると理太はくすりと笑って、「どーかなぁ」って


「……何、それ……!」


あたし、頭真っ白になって倒れちゃいそうなくらいドキドキしてたのに!


は、は、恥ずかしいー!!


何から怒ってやろうかって息を吸ったら、そんなあたしを見通すように、


人差し指が、唇に押し当てられてしまった。



「……そう怒んないの」



あっという間に、理太のペースに……のみこまれる。




「ファーストキスとっておいてあげたんだろ。やさしーよね、俺」




……っそ、

……そっか、ありがとう、って思えない。



(そんなの……ひどいよ)


ってほんとうは言いそうになったけど、やめた。


だってそんなの、まるであたしが、キスしてほしかったみたいだもん……。



「お願いだから、俺以外のやつにこんなこと許さないでよ?」



そんな勝手を言われて、あたし、なんでドキドキしちゃってるの。


それとなんで、理太の服を、掴んじゃってるんだろう……。