オレは去っていく久遠の後ろ姿を見つめ、しばらく動けなかった。

オレは......

オレは......

大切なものを......

失ったんだ。

部員としての誇りも、

部員としての役目も、

部の活動に対する責任も、

やらなければならないという使命感も、

部で築き上げた関係も、

絆も、

そして......

オレを月だと言ってくれる、

大切な人を......

失ったんだ。

いや、違う。

オレが自ら手離してしまったんだ。

もうオレには......ないんだ。

オレの手のひらから、溢れていったんだ。

オレは再び夜空を見上げた。

この空の星だけがオレを温かく見守ってくれている。

あぁ、また泣きたくなっちまったな。

だけど、いつまでも泣いていられない。

これはオレが出した決断なのだから。

オレはゆっくりと足を前に前に出した。

オレの心には虚無感だけが残り、花束を抱えながら、茫然と夜道を歩き続けたのだった。