「私の月になって下さり、ありがとうございました」

「は?」


急に何を言い出したんだ?

月、イコール、オレ?

どういう式だよ。

久遠はオレの動揺を気にせず続ける。


「最初あなたを見かけた時、私に似てると思ったんす。

私と同じように孤独や悲壮感、諦めなど負の感情がどろどろとその存在を作り上げていました。

そんなあなたを私はどうしても救いたかったんす。

そして、救った先に希望が見えた気がしたからあなたをこの部に誘ったんす。

今になって思います。あなたは私の月っす。希望の光っす。

部長として、あなたをここまで成長させることが出来たことを誇りに思います。

本当にありがとうございました。

では、私はこれで」


久遠は言うだけ言い、オレにぺこりとして真横を通り過ぎていった。