「おいっ!ワンコ!」


十数メートルを歩いた時だった。

久遠の叫びが鼓膜を振動させた。

オレは振り返り、久遠がコツコツとローファーを鳴らして近付いてくる。

オレはおとなしく待った。


「なんだ?」

「ワンコに1つだけ言いたいことがあります」

「あぁ、どーぞ」


今さらかよ。

感覚ズレ過ぎだろ。