「妹さんは、お姉さんにしっかりと卒業証書を受け取ってほしいと思いますよ」

「粋はほぼほぼ意識がないんだ。そんなのあったってなくたって変わらない」

「いえ、変わります。それは私の経験を持って言えることっす」


私はそう言い、スーハーと深呼吸をした。

空は高く、どこまでも澄んだ青。

風は穏やかで、春の香りを運んでいる。

そんな時にグチグチ言っている場合ではない。

次の春を迎えるためにも、きちんとけじめをつけなければならないんす。

つまり、遂にこの話をする時が来たってこと。

しょうがないっすね。

最後になってしまいましたが、私がひた隠しにしていたことを、ここにいる方には知ってもらいましょう。

私はゆっくりと口を開いた。