3月6日。

卒業式まであと3日と迫ったこの日。

私達はどこに来ているのか、というと......。


「あのー、こんなところにいても卒業出来ませんよー」

「んなの、もう良いって言ってんだろ!いいから帰ってくれ。アタシにかまったってなんの特もない。帰れっ!」


卒業式に出席したくないと拒んでいるのは、3年A組の笹原純さん。

で、今私達がいるのは、病院の屋上。

ちなみに今日はひなさんとにゃんにゃんは別の方を説得しにいってもらっているため、私とワンコとルナの3人だ。


「妹さん、ぼくと同い年なんですよね。お気持ちお察しします」

「同い年だからって、君みたいな普通の少年にアタシや粋(すい)の気持ちなんてわかんねえよ!」

「ひぇっ!す、すみません...」


私より口調が荒い女性ということで、ルナはお手上げのよう。

では、ここは私の番だ。