「何?ワタシに何か用でも?」


涼しい顔しやがって。

ムカつく限りだ。


「久遠はどこだ?早く帰せ」

「久遠さんなら、さっきここに来たけどもう帰ったわよ。それからどうなったのかは知らないわ」

「嘘だ。お前が嘘つきなのも、根性がねじ曲がってるのも知ってる。本当のことを話せ」

「何その言い方。女性を侮辱する発言は慎んで。ていうか、こんな人が人気ナンバーワンとか、笑っちゃうわね」

「笑いたいなら、笑え。それでも構わない。オレのことはどう言ったって、どうしたって構わない。

だから、久遠は...あいつのことは、もう...もう苦しめないでくれ。頼む。この通りだ」


オレは膝を付き、頭を垂れた。

人生初の土下座だ。

情けない。

カッコ悪い。

ダサい。

悪いイメージしかない。

だが、オレには

暴力以外で人を諭す術がない。

これしかないんだ。