――ピシッ。


オレは久遠にデコピン返しをした。

悪気はさらさらない。


「いったー...。遂に反抗っすか?」

「反抗じゃない。お前がらしくねぇ顔してるからやったんだ」

「なんすか、らしくない顔って。私はいつもこういう...」

「1年も一緒にいれば分かるんだよ。お前が悩んでることくらい。いいか、これが終わるまでお互いに演技し続けるんだ。何があってもブレるな」


久遠は口を尖らせた。


「随分生意気っすね」

「生意気だってなんだってかまわない。んじゃあ、オレ、行くから」


オレは扉を勢い良く開けた。

久遠の目の前でちゃんと成果みせてやる。

いつまでも頼っていてはいけない。

オレが頼ってもらえるように成長しなければならないんだ。

やるぞ。

やってやるぞ。

絶対、成功させる。