「君、顔を上げて」

「いえ。まだ謝罪は済んでません」

「いや、いいから」


店長が無理矢理起こさせる。

久遠は今にも泣き出しそうな顔でオレと店長を交互に見ていた。


「君の思いはよーく伝わった。君のことも市ヶ谷くんのことも許すよ。だからもう謝らなくて良い。働く必要もないからね」


と、店長が優しい言葉をかけたのに、久遠は食い下がらない。


「でしたら、働く代わりにこのお店で夕飯も明日の朝食も買わせて頂きます。それでよろしいですか?」

「うん。君が気の済むようにしてくれ」

「はい。では遠慮なく」