「久遠!」


オレはトラックを外れ、久遠の元に向かった。

会場全体がざわついている。

突然観客席に侵入してきたのが、さっきまで中央のトラックで走っていたやつなのだから。

あと1歩というところで離脱して、何をやってるんだと思うだろう。

だが、オレは走った。

今、オレがやるべきことは、トラックにはない。

その外にあるんだ。