羽依はほぼスキップ状態でスタートラインに向かっていった。

その姿はグラウンドに舞い降りた天使そのもので、それをスマホで撮る変態野郎もちらほら見かける。

ったく、何してるんだか...。

こういうのを見ると、男はとことんしょうもない生き物だと思ってしまう。

そのしょうもない生き物に近づいていく女子が1人。

あれはもしや......。

駆け寄ろうとしたが、時間がない。

アイツ、大丈夫か?

1人で立ち向かうなんて危険過ぎるだろ。

ああいう頭が狂ってるやつは何をしでかすか分からないのだから。

しかし、こういう日に限ってトランシーバーもスマホもない。

不要かと思ってロッカーに鍵をかけておいて来てしまったのだ。