オレはスマホをタップしようとして止めた。

ブルーライトが眩しく、ますます寝られそうにない。

オレは......気づいた。

久遠の心情を慮ってしまったんだ。

久遠は今、

1人になりたいんだ。

自分の置かされた状況に腹が立ったり、

投げ出したくなったり、

そんな自分を恨んで悲しくなったり......。

そういう感情を、きっと1人で押し殺そうとしているんだ。

オレには分かる。

オレも今、そうだから。

なら、そっとしておこう。

そして、オレに出来ることはもう1つ。

明日、勝つことだ。

美河原くんに勝って久遠を安心させるんだ。

それに、会場だって盛り上げる。

それがオレのやるべきことだ。

ちゃんと遂行するためにも今日は早く寝て明日に備えよう。

うん。

それが良い。

オレはようやく目を閉じた。

明日こそは勝てますようにと強く強く願って。