はずだったのだが......。


「まさか市ヶ谷くんがぼろ負けだなんてね」

「ほんと、びっくりだよ」

「だけど、相手が弓道部エースで武道系が得意って言ってる美河原くんじゃ敵わないよ~」

「だよね~。ワタシ、伊織くん推しにしよっかな~」

「えー!エミ推変?!マジで?!」

「うん。マジで」


更衣室で着替えながら、オレは1人、女子たちの声に耳を傾けていた。

美河原くんとの直接対決は1分で決着が着いた。

オレが面を取ろうと思って振り上げた時には、もう胴を取られていたのだ。

その後も1本も取れず、完敗した。