と言いながらワンコに近付き、腕を思い切り引っ張った。


「いってー!バカ!何すんだよ?!」

「柔軟す。ほら、ひなさんもやりましょ」


ワンコの次はひなさんの背中を思い切り押す。


「あいたたた...。ゆっち~、止めてよ~」


ひなさんは痛がりつつも、真面目に音楽に合わせながら筋肉をほぐしていく。

そうそうその調子。

いいっすね~。


「おい、久遠。お前もやれよ。オレたちばっかりにやらせて自分がやらないなんて卑怯だぞ!」

「やってますよー。ほら、この通り」


私は腕をぐるんぐるんに回したり、体側を伸ばしたりした。

どうだ。

見たか、ワンコ。

私の身体能力の高さを甘く見られては困る。


「なんか意外だな。久遠が運動するとか。見た目嫌いそうなのに」


見た目嫌いそうってどういうこと?

私はワンコに運動が苦手だと思われていたのか。

今までわりと機敏に動いてきたはずだったが、全く気づいて頂けていなかったよう。

ならば、これから思い知らせてやる。

覚悟せい!