茶番はこのくらいにして帰るか。

私は下駄箱からローファーを取り出し、丁寧に地面に置いた。

私にはこれしかないっすから、大事に扱わなきゃなんすよ。

それに引き換えひなさんは真新しい真っ白なスニーカーを履いている。

これが持っているお金の差なのだ。

骨の髄までヒシヒシと感じる。


「ゆっち、行くよ~」

「へ~い」


ひなさんの背中を追い、足を速めたのだった。