1人心の中で周りのガヤに突っ込んでいると、羽依がもう戦闘を終了していた。


「破れちゃった。さっくん、後は頼みます!」

「うん。任せて」


なんて言ったけど、何も任せられるようなことねえよ。

はて、どうすれば良い?

どういう作戦でやつらを追い詰める?

頭の中でルートを描く。

とりあえずポイを入れ、金魚の尾を狙う。

そっちの方が獲りやすいって、前にテレビで見たことがある。

確か母さんがめっちゃ食いついて見てたから覚えてるんだ。

そんな金魚好きの母さんのためにも1匹ゲットしねえと。

最低2匹。

目標10匹。

よし。

ゴーだ!

オレは狙いを定め、その1匹の尾を目掛けてポイを入れた。

そして、掬いあげる。

さぁ、どうだ?


「よしっ。ゲット!」


見事お碗に入れることが出来た。


「すごい!さっくん、天才!」

「いや、それほどでも...」


そんなに誉めるなよ。

恥ずかしくて集中出来なくなる。

そうじゃなくてもこれだけの大衆の前で金魚掬ってるんだから。

オレは深呼吸を2、3度繰り返した後、再び集中し、ポイを入れた。