「ふわぁ。あー、ごめん。寝てたわー」


「しっかりしてください。ひなさんがこいつのこと見張ってなかったら逃げ出してたかもしれないんすよー」


は?

逃げ出す?

んなこと、するかよ。

今朝のことをすっかり忘れて帰るか、ちゃんと教室待機してるわ。

オレのこと、バカにしてんのか。

ったく、どこまでも腹立つヤツだ。

しかも、オレのこと、こいつ呼ばわりだし。

自分こそ、名前覚えてねえんじゃねえの?

と、疑いの目を向けたその時。