――プップー。


クラクションの音が聞こえて慌てて左へ避けた。

どうやら道路のど真ん中を歩いていたらしい。

私の横を通ったのは中型バス。

英鳳学園高等部テニス部御一行様と書かれたプレートが見えた。

テニス部、か......。

私も昔は......やってたのに、な......。

母に習ってやって、上手いって、センスあるって、言われてたのに、な......。

なぜだろう。

今日は母との思い出ばかりよみがえる。

自分は母が亡くなるまでに何もしてあげられなかったという罪悪感と共に思い出も胸を締め付ける。

ぎゅうっと締め付けられ、呼吸が苦しくなる。