美郷先生に車で送ろうかと聞かれたが、もちろんお断りした。

この人の運転は危なっかしい。

急発進急ブレーキって感じで、とてつもなく恐ろしいんだ。

それに、100パーセントの確率で酔う。

2年前におばさん一家に温泉旅行に連れていってもらった時、美郷先生の運転だったのだが、もう最悪だった。

家族全員を酔わせ、温泉も食事も楽しめず、ずっと川のせせらぎを聞きながら寝てばかりだったのだから。

もう2度とあんなことに巻き込まれたくない。

断固拒否だ。

なんて考えながら1人寂しく帰路を急ぐ。

皆といると感じなかったけど、1人になると妙に疲労感が増大する。

足が重い。

先に進まない。

まだ横断歩道にも差し掛かっていない。

そう、

あの日の

横断歩道にも...。