「すみません、ちょっと待って下さい!」


おっと。

ようやくここで、あのバッグの登場っすか。

待ってましたよー。

お願いしますねー。


「これを書かないと結婚したことにはならない。

僕は楓花と結婚したという証がほしい。本当に身勝手だけど、今日ここに来る前に何度も何度も考え、ここに答えを出しました。

僕は楓花と入籍します!

楓花も同じ気持ちなら、ここにサインして下さい!」

「えっ......」


会場中が息を飲んだ。

前原さんが出したのは、やはり婚姻届だった。

ちなみに私が貸したペンも"桃井"の印鑑も彼の手の中にある。