「楽しそうだね」

「ええ。楽しいっす」

「これからも皆で色んなことやってたくさんの人に幸せを届けてあげてね」

「はい。もちろんっす」


桃井さんもにこやかに2人のやりとりを見ていたから安心した。

緊張を少しでも解せたのなら、2人も感無量だろう。

ってことで、あとは前原さんが来てくれるのを待つのみ。

開始まで3分。

もう移動の時間だ。

果たしてバージンロードの先に前原さんは待っているのか......。


「じゃあ、皆さん、持ち場にスタンバイしましょー」

「はいっ!」

「了解っ!オレに任せとけ!」


私は車椅子の持ち手に手をかけ、ゆっくり押した。


「ちょっとガタンとしますよー」

「はい」


ドアを越え、隣の教室のドアの前へ。

ここからは車椅子ではなく、

桃井さん自らの足で歩く。


「時間になったらドアを開けます。桃井さんが入室したらにゃんにゃんも入室しますので、倒れそうになったら、にゃんにゃんに寄りかかって下さい。おそらくチビの私より頼りになりますんで」

「ふふっ。ありがと。よろしくね、にゃんにゃんちゃん」

「はいっ!畏まりーごーるど!」

「ふふっ。面白い」

「えへへ...」


にゃんにゃん渾身のギャグのお陰で桃井さんの眉間からシワが一切なくなった。

頬にはえくぼさえ見える。

うん、大丈夫。

大丈夫。

大丈夫、大丈夫。

大丈夫、大丈夫、大丈夫。

私なら、

私達なら、

きっと、出来る。

最高の結婚式にしよう。