――バタンっ!


速っ。

なんだよ、今の。

ウサイン・ボルトより速かったぞ。

皆しぶしぶ来たって感じだったのか?

いや、でも女子2人は超ノリノリだったしなぁ。

尻に敷かれてるってことか、オレたち男は。

トホホ、だな。

店員が廊下を通っていくのをぼーっとしながら見届け、オレは部屋の隅の久遠を見つめた。

拗ねてるのか、なんなのか、言葉1つ口に出さない。

大丈夫か。


「久遠、オレも帰るぞ」

「...」


やはり返事はない。

どうやら大丈夫では無さそうだ。

あぁ、もう!

すっげー面倒なやつだな!

思い通りにならないと拗ねんのかよ。

久遠由紗は幼稚園児か?!

ったく、仕方ねえな。

オレは久遠の隣に移動した。