【12/18番外編更新】あまやかしても、いいですか?【完】


続けられた言葉を聞いて、胸が詰まる。

俺と同じ感情を、学さんも持っているらしい。




「うん? そうくん?」


思い出のおかしさに、笑えてしまった。

散々世話した俺よりも早く結婚相手を見つけて、円満な生活を送っている柚葉の不思議そうな顔を見ながら、そばを食べ終わって箸を置く。


「ごちそうさま」

「あ、まって……」

「まだ時間ある」


焦って口に入れようとしているところに声をあげて、ゆっくりと食べ始めた姿を見つめている。

週に一度、どんなことがあっても、必ず一緒に飯を食うようにしていた。柚葉はどんな約束が入りそうでも、必ず俺を優先してくれていたことを知っている。


「橘に、金曜会うなって言われたら、もうやめろよ?」

「うん?」


邪魔したいわけじゃない。

結局自分でも、自分自身の感情が難解すぎて、うまく掴めていないのだろう。どこまでも大切で、何よりも大事にしてきた。

柚葉がそうしていたように、俺も金曜のこの時間は、なにがあっても空けるようにしていた。


ただしく初恋だった。

うまく話せない俺の手を引いて、どんな暴言を吐かれても、泣きながら側にいてくれた。

やさしいのはずっと前からで、困った相手をすぐに考えもなく助けてしまうような、まっすぐな女の子だった。