結果として、不用意に規則を破り、柚葉を給湯室で襲ったところを監視カメラで押さえていたことが決定打となって、懲戒解雇になった。
社内メールで退職の通知が来たとき、一人、背筋が凍り付いた。橘遼雅は、手加減しない。つねに最善の方法で、予想以上の結果をもたらしてくる。
カメラは、役員フロアの至る所に設置されているらしい。役員を守るためのものとして橘が提案して設置されたものだと聞いたから、あいつの仕事は、すべてが完璧だった。
睨まれたら、すぐにでも罠に嵌められてしまいそうだ。
「お世話になりっぱなしだよね。……そうくんにも、いつもありがとう」
「俺は何もしてねえよボケ」
「ううん。遼雅さんにも、峯田さんがいたから、危険な目に遭わずにいたんじゃないかなあって言われちゃった」
すっかり存在を認識されている。
すこしでも下手を打ったら、人生が終わってしまいそうだ。さっさと見放して、手を離れてやればいいのに、柚葉が上目遣いにこちらを見て「そうくん?」と呼ぶのを見たら、すぐに選択肢から消えてしまうからむなしい。
『どうせずっとかわいいんだよ、誰かのものになっても』
社内メールで退職の通知が来たとき、一人、背筋が凍り付いた。橘遼雅は、手加減しない。つねに最善の方法で、予想以上の結果をもたらしてくる。
カメラは、役員フロアの至る所に設置されているらしい。役員を守るためのものとして橘が提案して設置されたものだと聞いたから、あいつの仕事は、すべてが完璧だった。
睨まれたら、すぐにでも罠に嵌められてしまいそうだ。
「お世話になりっぱなしだよね。……そうくんにも、いつもありがとう」
「俺は何もしてねえよボケ」
「ううん。遼雅さんにも、峯田さんがいたから、危険な目に遭わずにいたんじゃないかなあって言われちゃった」
すっかり存在を認識されている。
すこしでも下手を打ったら、人生が終わってしまいそうだ。さっさと見放して、手を離れてやればいいのに、柚葉が上目遣いにこちらを見て「そうくん?」と呼ぶのを見たら、すぐに選択肢から消えてしまうからむなしい。
『どうせずっとかわいいんだよ、誰かのものになっても』


