【12/18番外編更新】あまやかしても、いいですか?【完】


「本当に、どうしたものかな」

「うん?」

「きみがかわいすぎるから、つねに触れていたくなって、仕方がない」

「え? あ、りょうが、さん、待っ……」


どれだけ確かめても、際限がない。

細い腰を掴んで引き寄せれば、あっけなく距離がゼロになってしまった。昨日もさんざん触れたくせに、もう一度へそのあたりをやわくなぞって、柚葉の手にかわいい抗議を示された。

すでに俺が何をしようとしているのか、察してしまったのだろう。


「柚葉さん、今日はお休みですね」

「ん、そう、ですけど……っ」

「ゆっくりできます」

「ゆっくり、して、ください」

「俺は、可愛い奥さんとゆっくり愛し合いたい」


やさしく、できるだけ、拒絶されないようにやわく誑し込んだら、柚葉の抵抗がぴたりととまってしまった。

恨めしい瞳に、どこまでもあまくとろけそうな自分の表情が映っている気がする。


「きのう、も」

「うん、いっぱいしたね」

「朝ごはんは?」

「お腹がすいているんですか?」

「す、いてます」


朝も小食のくせに、視線を逃がして、誰にでもわかりそうな細やかな嘘を吐いた。

わるい女の子が、俺の拘束から抜け出して、「つくって、きます」とベッドの上に膝立ちになる。