「本当に、どうしたものかな」
「うん?」
「きみがかわいすぎるから、つねに触れていたくなって、仕方がない」
「え? あ、りょうが、さん、待っ……」
どれだけ確かめても、際限がない。
細い腰を掴んで引き寄せれば、あっけなく距離がゼロになってしまった。昨日もさんざん触れたくせに、もう一度へそのあたりをやわくなぞって、柚葉の手にかわいい抗議を示された。
すでに俺が何をしようとしているのか、察してしまったのだろう。
「柚葉さん、今日はお休みですね」
「ん、そう、ですけど……っ」
「ゆっくりできます」
「ゆっくり、して、ください」
「俺は、可愛い奥さんとゆっくり愛し合いたい」
やさしく、できるだけ、拒絶されないようにやわく誑し込んだら、柚葉の抵抗がぴたりととまってしまった。
恨めしい瞳に、どこまでもあまくとろけそうな自分の表情が映っている気がする。
「きのう、も」
「うん、いっぱいしたね」
「朝ごはんは?」
「お腹がすいているんですか?」
「す、いてます」
朝も小食のくせに、視線を逃がして、誰にでもわかりそうな細やかな嘘を吐いた。
わるい女の子が、俺の拘束から抜け出して、「つくって、きます」とベッドの上に膝立ちになる。


