いつもと同じように、やさしい匂いがする紅茶を差し出されて、横にお菓子が置かれた。
「甘いもの、あまりお好きじゃないかもしれませんが」
「あはは、もらっていいんですか」
そこまで得意でもないことを口に出すのはやめてしまった。嫌いなものだったとしても、柚葉が出してくれるのなら食べてみたい。自分の中に浮かぶ言葉に吃驚している。
「もちろんです。あの、手作りなので、すごくおいしいわけではないですが」
「手作り?」
「あ、ごめんなさい、やっぱり食べなくていいです。すみません、つい幼馴染にあげるのと同じ感覚で」
「食べて良いなら、もらいます」
「え、ええ? いいんですか」
手作りにおどろいたのが、食べたくないからだと思わせてしまったらしい。
形はとてもきれいに整えられている。既製品と言われたら、普通に納得してしまいそうだ。
料理の類は得意らしい。
特に違和感なくそうだと思えるから、柚葉からは家庭的な匂いがしているのかもしれない。
普段、あまり食べるものではないから、これが何なのかわからないが、クッキーとパンの間のもののようだ。チョコチップが混じっている。フォークで差して口に入れれば、控えめな甘さが口に広がった。
あまり甘味が得意ではないことは、俺が口に出すまでもなく知られてしまっていそうだ。
「うまいです」
「なんか、お世辞を言わせてしまったかも」
「甘いもの、あまりお好きじゃないかもしれませんが」
「あはは、もらっていいんですか」
そこまで得意でもないことを口に出すのはやめてしまった。嫌いなものだったとしても、柚葉が出してくれるのなら食べてみたい。自分の中に浮かぶ言葉に吃驚している。
「もちろんです。あの、手作りなので、すごくおいしいわけではないですが」
「手作り?」
「あ、ごめんなさい、やっぱり食べなくていいです。すみません、つい幼馴染にあげるのと同じ感覚で」
「食べて良いなら、もらいます」
「え、ええ? いいんですか」
手作りにおどろいたのが、食べたくないからだと思わせてしまったらしい。
形はとてもきれいに整えられている。既製品と言われたら、普通に納得してしまいそうだ。
料理の類は得意らしい。
特に違和感なくそうだと思えるから、柚葉からは家庭的な匂いがしているのかもしれない。
普段、あまり食べるものではないから、これが何なのかわからないが、クッキーとパンの間のもののようだ。チョコチップが混じっている。フォークで差して口に入れれば、控えめな甘さが口に広がった。
あまり甘味が得意ではないことは、俺が口に出すまでもなく知られてしまっていそうだ。
「うまいです」
「なんか、お世辞を言わせてしまったかも」


