あまい匂いが充満する。
ずっと前からこの匂いを求めていたような気さえしていた。低い温度の身体に触れて、背筋にしびれが走った。
「どうですか」
俺はおそろしく気分が良い。
きみが同じでなければ、どうするべきなのだろうか。こんなにも求めてやまないものに求められない人生はつまらないとさえ感じる。
「ん、まずい、です」
「うん?」
「あたたかいですか?」
「……とっても」
「悪くない?」
「わるいなんて、ぜんぜん、です」
「じゃあ、俺でもいいですか」
簡単な誘導に引っかかる危なっかしい、かわいい女性だ。
俺以外に騙されないよう、すぐに囲い込んでしまおう。決め込んで頬が緩んだ。据え膳食わぬはなんとやらだ。
「たちばなさん、が、ほんとうに好きな人を、見つけるまで、なら……?」
「あはは」
残念ながら、それは、もう俺の腕の中で捕まってしまったきみだ。
口づけたらどろどろになる。
全部に唇で触れて、たまらなく興奮していることに気づいた。はやくほしい。はやく俺のものにしたい。
気分が逸って、結局手が出る。
「っん、ま、」
「柚葉さん、本当に身体、つめたいですね。あまい」
ずっと前からこの匂いを求めていたような気さえしていた。低い温度の身体に触れて、背筋にしびれが走った。
「どうですか」
俺はおそろしく気分が良い。
きみが同じでなければ、どうするべきなのだろうか。こんなにも求めてやまないものに求められない人生はつまらないとさえ感じる。
「ん、まずい、です」
「うん?」
「あたたかいですか?」
「……とっても」
「悪くない?」
「わるいなんて、ぜんぜん、です」
「じゃあ、俺でもいいですか」
簡単な誘導に引っかかる危なっかしい、かわいい女性だ。
俺以外に騙されないよう、すぐに囲い込んでしまおう。決め込んで頬が緩んだ。据え膳食わぬはなんとやらだ。
「たちばなさん、が、ほんとうに好きな人を、見つけるまで、なら……?」
「あはは」
残念ながら、それは、もう俺の腕の中で捕まってしまったきみだ。
口づけたらどろどろになる。
全部に唇で触れて、たまらなく興奮していることに気づいた。はやくほしい。はやく俺のものにしたい。
気分が逸って、結局手が出る。
「っん、ま、」
「柚葉さん、本当に身体、つめたいですね。あまい」


