「テスト惨敗組、うるさい」

入り口ドア付近で騒ぐ宮原先輩と小谷先輩の後ろから香月先輩が現れ、呆れた表情をしながら縦長に丸めた紙で二人の頭をポンと叩く。

「痛っ」

「時間がないんだからさっさと本題入るぞ」

さすが香月先輩。騒ぐ二人を一発で黙らせて本題に入った。

「テスト期間も終わったし本格的に部活祭の準備を進めよう」

部活祭って何だろう。内容が分からずポカーンとしている私に香月先輩がが気づき、詳しく説明する。

「一年生は初めてだから分からないよね。毎年今くらいの時期に部活祭って行事があるんだ。それぞれ自分達の部活をアピールする祭典って思ってくれたらいいよ」

へぇ、そういう行事があるんだ。何か楽しそう。

「まぁ運動部はなかなか部活祭の準備に時間取れないし、大抵の部は部活体験みたいな事をするよな」

宮原先輩が香月先輩に向かって話す。香月先輩も『そうだな』と一言返事した。

「各部の主将・部長に企画書の提出をお願いしてるから、それを回収したら生徒会も忙しくなると思う」

宮原先輩は『よろしくな』とみんなにお願いして、昼休みの集まりは終わった。