冷たい千景くんは10分だけ私の言いなり。

だけど必死に探してるのに飴が見つからず。


「ゲホッ……ううっ」


しまいには顔中粉だらけになって、息ができなくて一瞬呼吸困難になりかけた。


「ゴホッゴホッ」


彼が急いで背中を、叩いたりさすったりしてくれてようやく少し落ち着いた。


し、死ぬかと思った。


体育祭に命の危機を感じるなんて思わなかった。


ラブラブカップル競走恐るべし。


だけど瞳にも粉がついて開けられない。


「おわっ、花、大丈夫か?」


「ううっ、目にも入って痛い」


千景くんは慌てて私の顔についた粉を手ではらってくれる。


それから、自分の体操服で私の顔を拭いてくれた。


だけど、私を見るその目がちょっと笑ってて。


彼は今にも吹き出しそうになるのを必死に堪えているみたい。


「ひどーい」


「ごめん、ごめん、だって花が可愛すぎて」


え?可愛い?
なら許してあげようかな。