冷たい千景くんは10分だけ私の言いなり。

「どうして謝るんだよ?」


不満そうに眉を寄せる彼。


「だってここの空気……」


千景くんもきっとこの雰囲気に戸惑っているんだろうなと思った。


だけど彼は意外にも涼しい顔で意外なことを言いだした。


「別にいいじゃん。付き合ってる奴らばっかなんだから、このくらい普通だろ?」


「でも千景くんは出たくなさそうだったのに私が無理に出させてしまったみたいで」


「確かにはじめは出たくなかったけど。今は違う」


「えっ?」


「できることなら、この雰囲気に便乗したいくらいだから」


彼の眼差しがまっすぐに私をとらえていて、釘付けになった。


「便乗って?」


その時、体育委員から私たち2人の名前が呼ばれた。