見学にきたPTAからの苦情対応や、競技の段取りについてのチェック、その他些末な仕事に追われた。


競技をゆっくり見る暇もなくて、あっという間に午前中のプログラムが終わる。


休憩もとれなくて、昼ご飯はおにぎり1つを急いで立ったまま食べた。


忙しくて目が回りそうだったけど、これ以上余計なことを考えて落ち込まずにすむのでまだよかったかも。


「花大丈夫?顔色悪いよ。ちょっとクラスの席の方で休んでおいでよ」


拓海くんが見かねたように声をかけてくれた。


「拓海くん、ありがとう。そうさせてもらうね」


「花、ほんとに大丈夫?もしかしてなにかあった?」


私が戻ってきてから、ずっと心配そうにしている彼。


私の異変に気付いてるみたいで、気を使ってくれているみたいで申し訳ないな。


「なにもないよ。じゃあちょっとだけ休ませてもらうね」