「あいつって今日のパーティーに一緒に出席してたのか?」


「あ、うん、そうだよ。拓海くんは親戚だから」


「ずっと一緒にいたんだよな……」


あいつは何の制限もなく彼女の傍にいたんだよな。小さいころからずっと。


俺なんかよりもずっと彼女の近くにいて。


長い長い時間を一緒に過ごしてきた。


そしてこれからも……。


なんだかんだ言って、あいつは、こんなに彼女の信頼を得ている。


「え?千景くん聞こえない」


「もういいよ、じゃあな」


なんだろう、彼女とこれ以上話していたらイライラをぶつけてしまいそうだ。