嘆息しながら、紙袋を妹たちに手渡す千景くん。


だけど目が優しく笑っている。


可愛い妹たちに弱いお兄さんって感じがバレバレで微笑ましい。


学校での彼とはまた違う一面が垣間見れて嬉しいな。


「もういいだろ、リビングに戻れよ」


「はあい」


3人は聞き分け良く千景くんに言われた通り廊下の奥の方へ歩き出した。


「お姉ちゃん、バイバイ」


その時に振り返って、手を振ってくれたのでこっちも笑顔で手を振り返した。


3人はパタパタと軽い足音を立てて、奥の扉へ入っていった。


「はあ、可愛かった。癒された」


「そうか?3人いたらうるさくて大変だよ。時々耳をふさぎたくなるぜ」


「そんなこと言って」


さっき彼が妹たちに向けるまなざしの甘いことと言ったら。