「そうだよ、朝から騒ぎを起こしたってことで無理やり反省文とか書かされちゃうんだから」


「そ、そんな……」


それって無茶苦茶な言いがかりだよ。
彼はなんにも悪くなんてないのに。


どうしよう、言われてみれば、だけど一つ思い当たることがある。


だってさっき河井先生は私のことを凄く心配そうに見ていたし。


もしかしたら私が転んだことと関係があったりするのかな。


もしそうだとしたら、誤解だよ、そりゃしょっちゅう転んでるけど。


そんなの彼のせいじゃないんだし。


そうだ、こうしちゃいられない。


立ち上がって、パンパンとスカートについた砂をはらう。


そして急いで、彼の後を追いかけて生徒指導室へ向かって走った。


足は痛かったけど、そんなの関係なかった。