会議も終わり、自分の仕事もすべて終わらせた。


「じゃぁ、私上がりますね。」


「お疲れ様~」


「お疲れ様でした。」


と、返ろうとしたとき、専務に止められた。


「おー、ちょっと待て」


「専務?どうしました?」


「実はな、UNグループの会長たちと会食になったんだ。」


「急ですね。」


「さっき連絡があったからな。で、佐々木にも付いて来てほしいんだ。」


「い、今からですか?」


「あぁ、後30分で出る。」


「わ、わかりました。」


急いで裕也に電話を掛けた。


『志穂?どうした?』


「実は、取引先と会食になって、それに付き添うことになっちゃって…」


『急だな。でも、わかった。じゃぁ、今日は適当に出前でも頼むよ』


「ごめんね?そうしてくれる?」


『いいよ。大丈夫だから。』


「少し遅くなると思うから、先に寝てて?」


『わかった。じゃぁ、気を付けて』


「うん。」


通話を切ったとき、ちょうど専務がやってきた。


「佐々木、もう出るぞ。」


「もう、ですか?」


「仕事が早く終わったからな。」


「わかりました。」



専務の車に乗り、会食場へ向かうことに。


「急で悪いな。」


「いえ、大丈夫です。契約とれるといいですね。」


「そうだな。サポート頼む。」


「はい。」


会食場に到着し、商談の話が着々と進んでいく。


その時、私の携帯が震えた。


「専務…すみません。電話に…」


「わかった。」


「少し、失礼します。」


通話相手は、沙紀ちゃんだった。


「沙紀ちゃんどうしたの?今、会食中で…」


『ごめんなさい!でも、ちょっと…ミスっちゃって…』


「何を?」


『サンズグループに送る企業内容を間違えて鈴木グループに…』


「嘘!?すぐに送信取り消しした!?」


『したんですけど…もう送信完了したっぽくて…』


「わかった。すぐに私が対処するから、謝罪メールすぐに作成して。」


『は、はい!』


電話を切り、専務の元へ急いだ。