負け犬の遠吠え。

次の日の朝、昨日のBBQで疲れたのか、いつもよりだるそうにしていた。




「裕也、大丈夫?」




「昨日はしゃぎすぎたかも。」




「そっか、まだ6時だからもうすこし休んだら?ここに水置いとくね」




「ん…ありがと」




「私は先に出るね」




「ん。悪いな」




「ううん。私こそごめんね?疲れてるのに遅くに迎えに来てもらっちゃって。」




「ううん。ほら、遅れるぞ。行ってらっしゃい」




心配でしたが、仕事に送れるわけにもいかず、先に家を出て会社に行くことに。




会社について裕也に連絡をしました。




[裕也、大丈夫?]

[志穂、ありがと。ちょっと頭痛がしてて…]

[頭痛薬机の上に出しといたから、それ飲んで。]

[ありがとな。]

[ゆっくり休んで。]




それから私は仕事を始めました。




「佐々木、ちょっといいか。」




「専務、どうしました?」




「急で悪いが、明後日から出張に同行してもらいたい。」




「出張ですか…?」




「あぁ。社長と俺とでだ。」




「どこに?」




「温泉旅館だ。」




「温泉旅館ですか…?」




「あぁ。サンズグループが新店舗拡大するそうで、その視察だ。」




「なるほど。わかりました。」




「今日はその準備をしてくれ。で、今日は家で仕事していい。あとでPCに送る。視察に行くリストを送るから予定を組んでくれ。あと、出張のパッキングも終わらせとけ。」




「わかりました。じゃぁ、今日は早退という形でよろしいでしょうか?」




「いや、これも仕事のうちだからこのままでいい。定時に退社したことに俺がしておく。」




「でも…」




「いいから。じゃ、そういうことだから。」




「わかりました。じゃぁ、お先に失礼します。」




外にも仕事があったので、沙紀ちゃんに頼むことに。




「沙紀ちゃんは?」




沙紀ちゃんのデスクに向かうと沙紀ちゃんはまだ出勤していませんでした。




「あ、佐々木ちゃん。沙紀ちゃんなら今日は休みらしいよ。」




「昨日のBBQの時も途中で体調が悪くなったって、病院に。」




「佐々木ちゃんの旦那さんが病院まで送ってくれたんだよ。」




「そ、そうだったんですか。」




そんなこと何も聞いてないけど…




裕也、疲れてたから言うの忘れてたのかな。




外の人に仕事を頼むことに。