キミの名前を呼びたい。



「……さん!!」


遠のいていく意識の中で、誰かの声がした。


「葉山さん!!大丈夫!?」


不意に肩を掴まれる。


目の前には汗だくの如月くんがいる。


どうして……?


「もう全員学校戻ってきたんだけど、霜野さんが葉山さんがまだ戻ってきてないって言ってて……。葉山さん今日体調悪いって聞いたから走ってきた……」


如月くんは肩を上下させている。


さっきまで走っていたのに、私のためにまた走ってきてくれたなんて…。


「俺の首に腕回してくれる?」


言われた通りにすると如月くんはそのままひょいっと私を持ち上げた。


「俺に運ばれるのは嫌かもしれないけど、我慢してね!」


如月くんは私をお姫様抱っこし、学校に向かって歩き出した。