キミの名前を呼びたい。



無事に文化祭1日目が終了した。


1日目用の景品がなくなったため、宝探しが終わるのは結構早かったみたい。


「この後全員で打ち上げ行こうぜ!!」


クラスで1番賑やかな男子が声を上げた。


「わあ楽しそう!わたしカラオケがいいなぁ〜」


真城さんが目が笑っていない笑顔を私に向けながら、そう提案した。


「ちょっと美結!カラオケじゃ椛が楽しめないでしょ!」


これには梓ちゃんも怒ってしまった。


「えぇ〜?だってそもそもこんな大人数で行ったら全員歌えるわけじゃないし良くない〜?」


「そういう問題じゃないでしょ!?」


「じゃあ葉山さんだけ参加しなければいいじゃん〜」


私はその場に居るのが辛くなり、カバンを持って教室から出ていった。